新規作成:2017年05月14日
最終更新:2017年05月14日

掛け算と割り算の対応について説明します。
この関係がわかっていれば「分数の割り算」を理解することは難しくありません。

この記事では、足し算から掛け算への流れを説明し、そして引き算を使った割り算の考え方を説明します。
割り算は掛け算の逆という単純なイメージではうまく解釈ができません。
引き算から割り算へたどり着く手順を理解してください。



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目次

  1. 前提としての足し算、引き算
  2. 掛け算の考え方
  3. 割り算の考え方
  4. 掛け算と割り算の対応
  5. 分数の考え方
  6. 分数の割り算
  7. おまけ:なぜ割り算は難しいのか

 

1.前提としての足し算、引き算

まず、足し算と引き算については、ここでは説明しません。
「1+1=2」であり、「6-2=4」であることは計算ができるという前提で進めていきます。

 

2.掛け算の考え方

掛け算とは「同じ値を繰り返し『足し算』したときの結果を求める」計算のことです。

例えば、2×3は以下のように計算します。
1回目:0+2=2
        ↓
2回目:    2+2=4
            ↓
3回目:        4+2=6

何もない状態(0)から、2を3回足せば、6となります。

 

3.割り算の考え方

割り算とは「同じ値を繰り返し『引き算』することができる回数を求める」計算のことです。

例えば
6÷2を考えます。
これは6という数値から「2という値を繰り返し『引き算』することができる回数を求める」計算となります。

1回目:6-2=4
        ↓
2回目:    4-2=2
            ↓
3回目:        2-2=0

3回引き算できましたね。
なので、6÷2=3となります。



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4.掛け算と割り算の対応

2×3を、掛け算の定義通りに、「2を3回足し合わせる」ことによって計算します。

1回目:0+2=2
        ↓
2回目:    2+2=4
            ↓
3回目:        4+2=6

結果として得られた「6」を2で割ると、当然ですが3回「2を引く」ことができるので、6÷2=3となります。
2×3=6
    ↓
    6÷2=3
割り算は、掛け算の逆であると言われる理由はここにあります。

 

5.分数の考え方

分数とは、割り算した結果を表す記法です。
「1/3」という分数は、「1を3で割った結果」を示しています。

「1/3」という、便利な記法は、「1から3回引くことができる値」を表します。

1回目:1-(1/3)=2/3
             ↓
2回目:       (2/3)-(1/3)=1/3
                        ↓
3回目:                  (1/3)ー(1/3)=0

分数とは、「記法」の一つです。
1÷3は、電卓で計算すると0.3333333……というとても取り扱いにくい数値になります。
このような長い数値を直接扱って計算をするのは面倒であるため、「割り算した結果をそのまま表記する記法」である分数が生まれました。

ようするに「紙に書いて計算するとき、数値がたくさんあるとめんどくさいから、分数という見やすい表記方法に変えましたよ」ということです。
難しく考えないでください。見た目がきれいになるから取り入れられた表記法が分数です。

 

6.分数の割り算

●1÷(1/3)を計算してみます。

「1/3」という、便利な記法は、「1から3回引くことができる値」を表します。
そして、割り算とは「同じ値を繰り返し『引き算』することができる回数を求める」計算のことです。

1から「1/3」は3回引くことができます。
よって
1÷(1/3)=3
となります。

●2÷(1/2)を計算してみます。
1から「1/2」は2回引くことができることに注意してください。

1回目:2-(1/2)=3/2
             ↓
2回目:       (3/2)-(1/2)=2/2
                        ↓
3回目:                  (2/2)ー(1/2)=1/2
                                   ↓
4回目:                             (1/2)ー(1/2)=0

4回引くことができました。
よって、2÷(1/2)=4となります。

 

おまけ:なぜ割り算は難しいのか

割り算は、引き算をひたすら繰り返せば答えが求まります。
ただ、「引き算をひたすら繰り返す」という手順は面倒ではありますね。

本来は、掛け算も同じ困難を抱えているはずでした。
だって、足し算を何度も繰り返さなければいけないから。
しかし、小学生のころ、驚異的な計算ルールを学びます。それが九九です。九九があれば、とても複雑な計算であるはずの掛け算を、いとも簡単に求められてしまう。正確に言えば「暗記」という別の能力を駆使して掛け算を効率的に早くこなす訓練をするわけです。

さあ、割り算に戻りましょう。
残念ながら割り算には、九九のような銀の弾丸はありません。暗記だけで割り算は計算できない。
しかし、引き算をひたすら繰り返すのはあまりに非効率。
そこで、様々な工夫がなされます。それが掛け算の援用です。

100÷5を計算しましょう。その時、頭の中でパッと「5×20=100」というのが思いつけば、100÷5=20という答えに瞬時にたどり着くことができます。
しかし、これがなかなか難しい。
理由は単純で、使うべき技術が増えるからです。

まず、掛け算と割り算に対する理解が必要です(まあ、これは放置でも、問題解ける人は解けるんですが)。
その次に、九九を覚えているという暗記力が必要です。
また、九九では「5×2=10」までしか習いません。このあとで「10をかけなおせば100になる」と想像する力が必要です。
また、5×○○=100の「○○」を求めるためには、5や100といった数値をいったん頭の中に入れておき、いつでも取り出せるようにする必要があります。「○○」の数値は試行錯誤をして求めるよりほかになく、「5×○○」を頭の中で何度も計算し、その結果を「100」と照らし合わせて一致しているか否かの照合をせねばならないのですから。「5」と「100」という数値は頭の中で何度も呼び出されることになります。
で、試行錯誤の末に「5×2×10=100」が出てきて、「5×20=100」に変換されたのち、答え「20」が出てきます。

しかし、割り算は「計算に使う技術が多くて難しい」のほかに「概念として引き算や掛け算より複雑」という問題もあります。
考え方が複雑になる理由としては、分数という特殊な表記法であったり、(計算結果ではなく)計算の回数を求めるという少し特殊なゴールが設定されてあったりすることが挙げられます。
計算が難しい、という目の前に迫った問題があるため、取り残されることも多いのですが、考え方についても一度整理しておいた方が、良いかと思います。

 

参考文献

特にありません。
こういう話が載っているお勧めの本があればコメントをいただけるとありがたいです。
探せばありそうな気はするのですが。



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