新規作成:2016年9月20日
最終更新:2016年12月21日

ちょっとした規模の本屋さんに行くと、ベイズ統計学の書籍の量と種類に圧倒されるかも知れません。それほど多くのベイズ関連の書籍が出版され、私たちはそのどれでも読むことができます。
ですが、ベイズ統計学を使うために、その全ての本を読む必要はないはずです。

ベイズ統計学はすでに普及期にはいっています。その為、ベイズ統計学の啓蒙書を読む意義はあまりありません。ベイズ統計学が優秀なことは、分かりきったことなのです。
また、ナイーブベイズや共役な事前分布の使用のみで完結する書籍では、実用に活かすのは困難でしょう。私たちはその先に行く必要があります。
ここではMCMCの使用を前提とした入門書のみを取り上げます。
統計モデルの新しい潮流を学ぶために、ぜひこれらの本に目を通してみてください。

2016年12月21日追記
StanとRでベイズ統計モデリング (Wonderful R)を追加しました。



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目次

  1. ベイズ統計学の基礎を学ぶ
  2. ベイズ推定のプログラミング方法を学ぶ

 

1.ベイズ統計学の基礎を学ぶ

まずは、ベイズ統計学の基礎を学べる本を紹介します。

はじめての統計データ分析 ベイズ的<ポストp値時代>の統計学

比較的最近出版されたベイズ統計学の入門書です。

この本の特徴は、統計学の入門書だということです。
言い換えると、ベイズ統計学の入門書を目指していないということです。
これからの統計学は、ベイズであることが当然であって、だからこそ、統計学入門はベイズから始まる。そんな考えで書かれた本なのかなと(私は勝手に)思っています。
統計学の入門書であるので、記述統計から説明が始まります。しかし、第1章からさも当然のようにベイズの定理や事前確率・事後確率の解説が出てきます。

タイトルの<ポストp値時代>にもある通り、ベイズ統計学と頻度主義の有意性検定との対比が目立ちます。
対比されているのを理解するためには、比較相手も知っておくと理解が深まります。
そのため、(必須ではないかもしれませんが)例えば漫画でわかる統計学や統計学入門(東京大学出版会)あたりをあらかじめ読まれておくと良いかもしれません。

漫画でわかる統計学

統計学入門(東京大学出版会)

 

基礎からのベイズ統計学: ハミルトニアンモンテカルロ法による実践的入門

先ほどの『はじめての統計データ分析』との姉妹本となります。
『はじめての統計データ分析』では具体的な計算アルゴリズムの解説が一切ありませんでした。
そこを補いたければ、こちらの書籍を読まれると良いかと思います。

ハミルトニアンモンテカルロ法というアルゴリズムの解説が載っています。

 

データ解析のための統計モデリング入門

とてつもなく有名な、通称「みどり本」です。
一般化線形モデルから解説が載っていますが、後半はベイズ推定の話に移っていきます。

メトロポリス法についての説明とWinBUGSを使った実装方法の解説があります。
群を抜いた読みやすさを誇る統計学のベストセラーです。

 

2.ベイズ推定の実装方法を学ぶ

次は、パソコンを使ってベイズ推定を実装する方法が載っている本を紹介します。
 

岩波データサイエンス Vol.1

薄くて小さな本ですが、内容はとても濃いです。
ベイズ推定の基礎の説明と、JAGSとStanというソフトウェアの解説が主です。またRではなくPythonを使った実装方法も載っています。

JAGSはWinBUGSとほぼ同様の書き方ができるようです。
Stanは『基礎からのベイズ統計学: ハミルトニアンモンテカルロ法による実践的入門』でも採用されていたハミルトニアンモンテカルロ法を使ったソフトウェアで、最近人気が出てきています。

 

StanとRでベイズ統計モデリング (Wonderful R)

比較的新しい(2016/10/25出版)本です。
Stanについてすごく丁寧に解説されてあります。勉強になりました。
Stanの文法について学びたければ、間違いなくこの本が一番良いです。抜群です。
作者様のブログは以下にあります。こちらも参考になります。
StatModeling Memorandum

 
あと、手前味噌ですが、このサイトにもベイズ統計学の記事を載せているので、興味がある方はご参照いただければ幸いです。
ベイズ統計学の記事一覧



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